毎年いつも大晦日ギリギリまでお仕事をしていたのですが、今年はちょっとお休みをとってひと息。皆様いかがお過ごしでしょうか。
年末年始の独特のリズムは、清らかにする時間を作ってくれるかもしれません。
年末になると時間の過ごし方が変わるせいか、いつもと違うことをしようという気分になります。今年は最後の仕事に使った延長で、アクセサリーを綺麗にしたくなりました。
ジュエリークリーナーというものがあって、私は主にネックレスなどのチェーン類に使っています。洗浄液に入れて数分浸し、その液を水ですすぐと汚れが取り除けるというもの。クロスでは拭ききれないチェーンや天然石の小さな穴の部分の皮脂汚れなどにも液体が入り込んでくれます。(排水溝へ落としたら取り返しがつかないので、水を入れた容器の中ですすいでいます) クリーナー類は専門的に探してみると金種や様々な種類別に販売されていますが、貴和製作所さんで販売してるものが手に入りやすく、オパールも含む比較的幅広い素材に使用できるようです。(エメラルドなどのオイル入りのものなどには使えませんが)様々な素材に使える、とうたえるくらい優しい洗浄力ということなのかもしれませんが、素材を気にしすぎなくていいのが楽で良いところです。
様々な思想がありますが、戦後の民俗学では、「ケガレ」を「気枯れ」、すなわちケ(日常)が枯れた状態とし、祭などのハレ(非日常)の儀式でケを回復する(ケガレをはらう、「気を良める」→清める)という考え方が示されているそうです。
それを聞くと確かに、と頷く部分も。
けがれは「穢れ」「汚れ」とも書きます。大掃除をしたり伸びた髪を整えたり、初詣へ行って気持ちを新たにすると、もやもやしていたような気持ちが一変、なんだか心がみずみずしくなったような感じがします。
古来より水はお清めの力も強く、水によってすすぎ、邪気をはらうとされているそう。神社を参拝する前に手水舎で手や口を清めたり、打ち水をすることなどもお清めの一種のようです。 元旦にその年初めての水を汲むことを「若水汲み(わかみずくみ)」と呼び、元旦の朝の陽気が立ち昇る虎の刻(午前三時〜五時ごろ)に汲むのだそう。陰陽五行でいうところの水の生成数が「一」と決まっていて、「新しい年に改まったことで清らかに澄んだ水により、人の命も新たに再生する」という考え方からつながっているのだそうです。 綺麗になったら、着け心地まで軽やかに感じます。いつも毎日のように身につけるアクセサリーは、お守りのような存在だからこそ、お手入れはお清めになっているのかもしれません。
年の終わりと始まりの両方を意識して気持ちが忙しないのはこの時期ならでは。明日も味わいぬきましょう。
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貴和製作所 ジュエリークリーナー https://www.kiwaseisakujo.jp/shop/g/g60009807/ 参考文献・Webサイト: 長田なお 著 (2018年)『陰陽五行でわかる日本のならわし』淡交社
「穢れ」
https://ja.wikipedia.org/wiki/穢れ
2021年12月30日アクセス
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